***************************************************************** *TUNORUKAIKAIHOU_TUNORUKAIKAIHOU_TUNORUKAIKAIHOU_TUNORUKAIKAIHOU* ***************************************************************** * * *  募る会会報 第3号                * * * *               昭和63年 9月 日発行 * * * *    発行 名古屋骨髄献血希望者を募る会 代表 大谷貴子 * *    編集                   北大路元次郎 * * * ***************************************************************** *TUNORUKAIKAIHOU_TUNORUKAIKAIHOU_TUNORUKAIKAIHOU_TUNORUKAIKAIHOU* *****************************************************************    去る10月21日(土) 13時、名古屋国際センター1Fホールに於いて、東海骨髄バンク設立総会が開催され、日本初の骨髄バンク「東海骨髄バンク」が、設立されました。その後に行われた設立記念シンポジウムで、理事長に就任した、日比野進名古屋大学名誉教授が名古屋における骨髄移植の歴史と、骨髄バンクが医師のみならず多くの人の尽力により設立できたことに敬意を表するとともに、今後とも協力をお願いしますという内容の挨拶の後、串田正克弁護士から東海骨髄バンクの設立総会の報告、理事の山田一正名古屋大学教授から、東海骨髄バンク設立に至るまでの簡単な紹介と、提供者の安全をはかる、患者に骨髄移植の機会を均等に与えるという、骨髄バンクの目的の大切さを述べました。  また理事の小久保幸雄愛知県赤十字血液センター所長は、骨髄バンクは今まで血液センターが行ってきている献血のうちの「究極の献血」であり、東海骨髄バンクと赤十字血液センターとの今後のかかわり合いについて述べました。その後、小寺良尚名古屋第一赤十字病院内科部長から骨髄バンクの世界の現状をスライドを用いて解説し、大谷貴子名古屋骨髄献血希望者を募る会代表や、森島泰雄名古屋大学第一内科助手から日本の骨髄バンク運動、東海骨髄バンク設立までの歩み、今後の課題、展望が説明されました。  東海骨髄バンク設立に付き骨髄バンクの原則及び実際についてを簡単に説明します。  まず、骨髄提供は提供者自身の自発的な善意によるもので、決して強要されてはいけないという事です。そのためには提供希望者に骨髄提供とはどういう事か、骨髄移植はどういうものか、しっかりと説明、もしくは詳しいパンフレット等で情報を与えます。その上で、骨髄提供の同意を得るようにします。(登録葉書に記入後返送。)同意後は、郵送された簡単な問診表に答え、骨髄バンクに送り返してもらいます。(問診表は現在作成中)  提供後、HLA検査用採血をしますが、その場でも骨髄採取の説明、骨髄提供の同意を得ます。また、患者さんとのマッチングで一致した場合、さらに二次検査(DR検査)、三次検査(MLC検査)を施行しますが、その度に骨髄採取についての説明、骨髄提供の同意を得ます(コーディネート。)  また、患者さんに関しては、骨髄移植を受ける適応のある患者さんに移植を受ける機会が等しく与えられるという事です。そのため患者登録に際しては登録基準を設け、必ず主治医を通して登録を申込みます。これは、登録判定に際し、登録時の患者の状態を正確に知る必要があるので、患者の状態をもっとも把握している主治医に登録用紙を記入してもらいます。また骨髄バンクの患者登録管理部が登録判定後から、骨髄移植までの調整(コーディネート)を進める上で、主治医との連絡を密にとる必要もあり、患者登録申込には必ず主治医の了解が必要です。  このように提供者、患者ともプライバシーに関する事を扱うので、情報は個々の部門が責任を持って管理し、さらにHLAの情報はまた別に管理する体制をとっています。  東海骨髄バンクも発足したばかりですので、運営資金等募金をお願いいたします。 郵便振込口座番号  名古屋7|65687     東海骨髄バンク 銀行振込口座番号  東海銀行本店  150|1258249    東海骨髄バンク  去る、10月21日、東海骨髄バンクが正式に発足しまして、多くのお電話を戴き誠に有り難うございます。その後、一日平均200本の電話があり、スタッフ一同、休む暇もないくらい嬉しい悲鳴をあげています。しかし、その間電話をかけてもつながらないという苦情を戴き、たいへんご迷惑をおかけいたしました。  新聞報道、テレビ・ラジオ報道されると、その後一週間くらいはパニック状態が続きます。その為、あってはならない事なのですが、一度にたくさんの事務処理を致しますと、なにがしかのミスのある事もあろうかと思います。その際は、何時でもご指摘下さい。  東海骨髄バンクとして発足して間もない現在、東海地方以外の地域に於けるHLA採血は現時点では行えません。各地には、その地域なりの特異性があり、その地域内で解決して行かなければならない事も多くあります。現在、多くの電話を戴き、東海地方からは遠方の方も多くいらっしゃいます。それらの方のHLA採血は、今しばらくお待ち下さい。いつかは、HLA検査が各地の検査機関で可能となる日がくると思います。採血が出来るようになれば、こちらから連絡いたします。  現在、東海骨髄バンクにお電話を戴いた場合、広報担当部門の事務代行をしている「名古屋骨髄献血希望者を募る会」から、骨髄バンクQ&Aと登録葉書付き「骨髄献血登録のお知らせ」をお送りいたしております。この「骨髄献血登録のお知らせ」は現在、まだ、以前のものを使用いたしておりますので、Q&Aの内容と一部異なる事があります。、Q&Aの内容がいちばん新しいものですので、順次、訂正して行きます。ご了承下さい。   前回の会報でお知らせいたしました、アメリカ骨髄バンク理事長、ロバート・グラビス博士と、骨髄移植の権威者で、ワシントン大学教授、アメリカ骨髄バンク委員、ジョン・ハンセン博士の、アメリカに於ける骨髄バンク、骨髄移植の現状、日本への提言を「骨髄バンク公開シンポジウム」として、来る11月6日(月)午後6時から8時まで愛知県医師会館地階、健康教室講堂にて開催します。 入場無料、通訳付きです。皆様多数ご来場下さい。詳細は東海骨髄バンクまでお問い合わせ下さい。(当初の予定では、10月21日設立シンポジウム時に行う予定でしたが、先方の都合により、延期となりました。失礼いたしました。)  白血病、再生不良性貧血、その他の難治性血液疾患野治療には、時として、成分輸血が必要となってきます。 成分輸血とは、血液の成分である赤血球、白血球、血小板、血漿などのうち、その患者さんに不足している成分だけを輸血するというもので、余分な成分が輸血されないという長所があります。  その中で、血小板輸血に付いて述べます。血小板とは簡単に言えば血管の破れた穴を塞ぐ働きをしているもので、血小板が不足した状態では、身体のあちこちで出血が起こってきます。出血が肺、脳、心臓等で起こってくれば、命にかかわる事態となってきます。  そのため、血小板が体内に不足しないように血小板を輸血するのですが、この血小板の輸血等を頻回に行っていると、外部の血小板に対する一種の攻撃因子である「抗体」というものが作られてしまい、血小板を輸血してもすぐに破壊されてしまい、有効な血小板の体内濃度が保たれなくなってしまいます。  そのため、HLA(白血球の型・血小板にも関係している)が患者さんと一致した血小板を輸血すると、有効な血小板濃度が得ることが出来、患者さんにとって非常に助かることになります。  全国の赤十字血液センターではこのための血小板登録制度をすすめ、HLA一致した血小板の需要に応じれるように努力しています。 骨髄献血登録と同様、HLA一致血小板登録にもご協力をお願いいたします。 募る会の経緯  今回東海骨髄バンク発足に当たり、今までの会報を読んでいただいた方以外の方の為に、東海骨髄バンクに至る経過をお知らせいたします。  名古屋における骨髄バンク運動は、名古屋骨髄移植グループ内での案として昭和62年8月頃から具体的な案として話題に出ていました。しかし、その時点ではまだ、シュミレーションとして、簡単な組織案と、どれだけの人数があればどれだけの患者に提供者が見つかるという位のものでした。  昭和62年12月、名大病院に関西地方で骨髄バンク運動に活躍している大谷貴子(現・当募る会代表)が緊急入してきました。彼女の骨髄移植が成功し、昭和63年4月、名大病院を退院後、大谷が骨髄バンク運動を再開すると同時に、名古屋骨髄移植グループが全面的にバックアップ、昭和63年8月3日、同じ目的を持つ患者家族と共にボランティアグループで名古屋骨髄献血希望者を募る会を結成、提供者募集を開始しました。  昭和63年9月10日には、第一回骨髄バンク名古屋シンポジウムを開催、参加者300余名を数え、それまでに600人の提供希望のお電話を戴きました。 シンポジウムを機に会報の発行を始め、提供希望者や患者家族に、骨髄移植、骨髄提供に付いての正確な情報提供に努めてきました。場合によっては非常に専門的な情報になり、ご迷惑をおかけした事をお許しください。  平成元年5月から患者登録を開始し、マッチングを開始しました。患者登録は現在までに150件となっています。そして三重県にも名古屋骨髄献血希望者を募る会に賛同していただいた方々で、三重骨髄献血希望者を募る会が発足、岐阜にも協力していただける方が現れ、愛知、三重、岐阜の募る会が確立されました。  登録希望の問い合わせ数はその後も順調に増し、一年3カ月後の10月20日現在までに提供の問い合わせ等・2100件、提供希望者数(葉書登録者数)・1100件、採血済み登録者数650件となっています。  その間、弁護士、税理士や多くの人の協力を得て、組織的に基盤のしっかりとした骨髄バンクにすべく、会議を何回も持ちました。  そして、今回、理事、評議員、運営委員になっていただいた方々のご協力、ご援助、ご助言を得て、東海骨髄バンク発足となりました。  名古屋骨髄献血希望者を募る会は、名称のごとく骨髄提供者を募ること、および、公的な骨髄バンクの設立を目的として結成され、その目的は東海骨髄バンクの発足によりある程度達成され、発展的解散をすべきものですが、過去、行ってきた活動の経緯、まだ全国的に募る会的運動体の少なさ、など、募る会の果たす役割はまだ終わっていないと判断、存続することになりました。  そのため、名古屋骨髄献血希望者を募る会は、東海骨髄バンクの骨髄提供募集に関する広報、渉外部門を協力、担当していくこととなりました。  これは東海骨髄バンクの各組織間の情報管理(患者、提供者のHLAデーター等)が、それぞれ独立しており、患者家族及び一般の人でつくられた募る会が患者登録、提供者のHLA等、プライバシーに関することを全く扱わないということもあります。  以上、募る会と東海骨髄バンクとの今までのかかわり合い、今後のかかわり合いを述べました。募る会も現時点で一段落を迎え、今後、東海骨髄バンクの広報部門担当していく上で、収支の中間報告を行いたいと思います。