骨髄バンクとは  HLAが一致する確率は、兄弟姉妹では4人に1人ですが、兄弟数が減っている現在 ではこの確率も高いとは言えなくなっています。厚生省の資料によれば、毎年、白血病 では約5100例が発症し、そのうち骨髄移植の対象者は約2600例となっています。 兄弟間にHLA適合する骨髄提供者がみつかるのは、計算上約650例ですので、残り の約1950例が骨髄バンクの対象となります。同様に再生不良性貧血の年間発症数は 約1500例で、うち骨髄移植対象者は約370例、家族間に提供者が見つかる人数は 約100例で、残りの約270例が骨髄バンクの対象となります。 つまり、非血縁者 間骨髄移植の対象者は、毎年総計約2200例となります。これだけの人数が、骨髄移 植の適応でありながら骨髄提供者が見つからず、命を落としていきます。(最近は化学 療法の成績が向上し、骨髄移植をしなくても長期生存が可能になってきました。しかし、 慢性骨髄性白血病を始め、一部の白血病、重症再生不良性貧血は骨髄移植が不可欠とな っています。)  HLAの複雑さから、他人とHLAが一致するのは500〜1万人に1人とごく低率で す。HLAの検査は、費用も高く、患者にとってHLA一致提供者(ドナー)を個人的 に捜すことは不可能に近いのです。そこで、骨髄を提供しても良いという希望者のHL A型をあらかじめ検査し登録しておきます。そして骨髄移植の必要な患者が生じたとき に、患者と、バンクに登録してある提供希望者のHLA型を照合し、一致した提供者が 見いだされた場合、骨髄提供につき説明をし、骨髄移植ができるまでを調整(コーディ ネート)する組織が骨髄バンクです。 骨髄バンクがあれば  日本では1万人のバンクがあれば患者の40%に、また5万人のバンクでは約80% の患者にHLAの適合した方が見つかると計算されています。 これは、欧米とは異な り、日本では民族のばらつきが少ないため遺伝的にも似かよっているからで、欧米諸国 より一致したドナーの見つかる確率は高いのです。また日本人と欧米人のHLA型はか なり違っており、欧米の骨髄バンクからドナーを見いだせる確率はきわめて低いのです。 ですから日本での全国的な骨髄バンクが必要となってくるのです。